IL NOSTRO PENSIERO
こだわり

料理を始めたきっかけは、祖母の家庭料理でした。
そして遠いイタリアで教わったのも、やはり家庭料理でした。
MARCHE
イタリア・マルケ州で、3年

アドリア海に面したマルケ州は、観光地ではありません。
海には魚介があり、内陸には山があって、うさぎや羊、小麦が育ちます。川ではマスを養殖しています。
静岡に帰って働くうちに、この土地がマルケとよく似ていることに気づきました。
駿河湾があり、富士山があり、その麓の川でマスを養殖している。
地形が似ていれば、育つものも似る。
食材の文化は、そこから生まれるのだと思いました。

二つの故郷
マルケ州沿岸部の郷土料理「ブロデット」は、当店では駿河湾の幸でつくります。
「静岡そだちのグリルとマルケ州産黒トリュフ」は、静岡のブランド和牛と、マルケの冬の食材を合わせた一皿です。
基本は守ります。そのうえで、ここでしか生まれない味を探しています。
PRODUTTORI
この食材は、この人から
どの食材を、どなたから仕入れているのか。料理の向こうにいる方々をご紹介します。
駿河湾のメヒカリ用宗の生しらす天城黒豚天城軍鶏神戸ビーフ放し飼い卵
駿河湾のメヒカリ / 浜松「海老仙」


浜名湖と駿河湾の魚介を扱う、浜松の海老仙さん。料理人の方の紹介で知り、静岡ならではの魚介がそろうことから選びました。
伺ったときには、魚を生簀で生かしたまま、鮮度を保っていました。
駿河湾で水揚げされたメヒカリを、今回はリグーリア風のスープ「チュッピン」に。
時期モノなので頻繁に入荷はありませんが、カジュアルコースとスペシャルコースの前菜としてご提供する時期もあります。
用宗の生しらす / 静岡市用宗「マルカイ」


15年以上前、用宗のお店で働いていたころに、よく買いに通っていたマルカイさん。そのおいしさを覚えていて、仕入れ先に選びました。
地元の方が働き、お客さんも地元の方が多い、アットホームで温かいお店です。
生しらすは、カラブリア州の郷土料理「ロザマリーナ」に。唐辛子に漬けた、イカの塩辛のような一品です。パンにつけてクロスティーニに、辛いトマトソースにしてパスタに。カジュアルコースとスペシャルコースの前菜やパスタで、お出ししていく予定です。
天城黒豚 / 伊豆の国市「金子畜産」


天城黒豚は、伊豆の国市の金子畜産・金子渉さんだけが育てている豚です。知り合いのレストランの料理人に紹介していただきました。
シンプルに、お肉の味がおいしい。そして脂のうまみが別格です。
金子さんは、職人気質の素晴らしい方です。
ディナーのスペシャルコースで、「天城黒豚のグリル」としてお出しすることが多い食材です。
天城軍鶏 / 伊豆市矢熊「堀江養鶏場」




天城軍鶏のことは、ずっと前から知っていました。あるとき、堀江養鶏場の堀江さんが食べに来てくださったのがきっかけです。軍鶏への思い、食への思いをうかがううちに使ってみたくなり、直接お願いしました。
伺ったときは、ヒナから育っていく姿を段階ごとに、オスとメスの違いも見せていただきました。臆病だったヒナが、大きくなるにつれて体もたくましくなっていきます。
平飼いの中でも、ふつうのブロイラーよりかなり少ない羽数で育てているそうです。鶏同士の間にゆとりがあり、走ったり、飛んだり、座ったりと、思い思いに動いていました。
餌は、伊豆名産のワサビの葉や茎、近所の豆腐屋さんの豆乳、近所の米農家さんの飼料米。鶏糞で野菜を育てる取り組みもされ、私たちの考える「循環」と近いものを感じます。
ディナーのどのコースでも、前菜からメイン、骨からとったブロードまで使う予定です。料理は「マルケ風ポタッキオ」「インヴォルティーニ」「胸肉のシンプルなグリル」「ブロードのリゾット」など。
天城軍鶏×イタリア料理会2026年10月9日、堀江さんをお招きして開いた、当店で初めての生産者さんとの会。ドルチェ以外の5皿すべてに天城軍鶏を使いました
神戸ビーフ(但馬牛) / 兵庫県「川西牧場」


松阪牛も近江牛も、血統をたどると兵庫県の但馬地方に行き着くといわれます。但馬牛はほかの品種と交配していない、純血の黒毛和牛です。その中でも神戸肉流通推進協議会の基準を満たしたものだけが「神戸ビーフ」と認められます。当店の牛も、この認定を受けたものです。
仕入れ先は、兵庫県の川西牧場さん。牛の体調に合わせて7〜8種類のオーガニックの餌をブレンドし、ホルモン剤は使っていません。あっさりした質のよい脂、赤身の濃いうまみ、そして際立つ和牛の香りが特徴です。
ディナーコースの前菜「神戸ビーフのタルタル」と、ランチ限定 神戸ビーフコースのメインでお出しする予定です。
富士山麓放し飼い卵「福が、きた」 / 焼津市「マルフク」


焼津市のマルフクさんが、富士山のふもと、富士宮市の直営農場「あさぎり宝山ファーム」で育てている卵です。お菓子屋の友人に紹介され、全国でもめずらしい放し飼いの卵が静岡にあると聞いて、問い合わせました。担当の方とお話しすると、鶏と卵への愛情が強く伝わってきました。
マルフクさんは、ヨーロッパで主流の「エイビアリー」という飼い方を取り入れています。鶏は朝、自分の巣箱で卵を産み、明るくなると外へ出て砂遊びをし、日が暮れると鶏舎に戻って眠ります。鶏の習性に沿って、無理なく育てています。
ランチもディナーも、どのコースでも一年を通してお出しする予定です。「福が、きた」のフリッタータや、「福が、きた」とトリュフのカルボナーラに。
パスタの生地や焼き菓子など、当店で使う卵はすべてこの卵です。
L’ORTO
自分たちで、育てています




日本で本格的なイタリアの野菜を出すために、輸入ではなく、自分で育てる道を選びました。
遠くから運ばれてくる野菜では、どうしても新鮮さが損なわれます。
実際、輸入した野菜は期待した品質には程遠いものでした。
それを指摘しても、返ってきたのは「どこのレストランも同じです。高級店にも同じものを卸しています」という言葉でした。
農薬も化学肥料も使いません。品種改良されていない、原種の種から育てています。
イタリア本土で育った野菜と同じか、それ以上の品質と味わいを日本で実現しています。
季節ごとの、少し変わった野菜もイタリア料理でお楽しみいただけます。
ARTIGIANO
皿の向こうに、職人がいます

パンも、パスタも、サルシッチャも、店の中でつくっています。






選んでいるもの
- 生ハム
- 群馬「RITORNO」中島さんの長期熟成生ハム「空風」。くちどけ加藤ポークを使い、無添加・天然海塩のみで仕上げたもの
- 鴨
- 茨城「西崎ファーム」のかすみ鴨。ワクチンと抗生物質を使わず、完全放し飼いで育てられています。注文後に処理され、新鮮な状態で届きます
- コーヒー
- シェフがイタリアでの修行中に飲んだものから、よいものを選び、イタリアのコーヒーマシンで淹れています
INCONTRO
一期一会

料理を出すだけでは終わりにしたくないと思っています。
料理の背景やおいしい食べ方、気になる食材やワインのことも、どうぞ聞いてください。
1組ずつお時間を調整しているのは、落ち着いて食べていただきたいからです。
大手のグルメサイトに広告を出していません。
その分を、食材とサービスに使っています。

